女性は50歳前後で閉経するといわれていますが、閉経すると性欲は減退してしまうのでしょうか。
この記事では、閉経後の性欲や性生活についてご紹介します。いつかは訪れる閉経後の性欲の変化について気になっている方は、ぜひ参考にしてみてください。
閉経すると性欲はどうなる?
そもそも閉経とは、卵巣の活動が消失し、月経が永久的に停止した状態のことです。
日本人の平均閉経年齢は50歳前後といわれています。早い人は40歳代前半で閉経する人もいるので個人差があります。年齢が50歳前後で1年以上、生理が来ていなければ閉経したといえるでしょう。
閉経すると女性ホルモンの分泌がなくなります。しかし、閉経したからといって性欲が減退してしまうとは限りません。人によっては、閉経後に性欲が増す人もいますし、減退する人もいます。
更年期・閉経後に性欲が「増す」女性の原因
更年期・閉経後に性欲が増すのは、エストロゲンの一種である「エストラジオール」の量が原因といわれています。閉経前の女性のエストラジオールは、28~491(単位はpg/ml)とばらつきがあります。それは排卵期や卵胞期などで量が異なるからです。
閉経すると、一般的に19以下(単位はpg/ml)まで低下しますが、人によってはそれ以上を維持する人もいます。エストラジオールの量の低下が人によって違う理由については、まだ解明されていません。
閉経後は、男性ホルモンの値が増加しやすいです。男性ホルモンとは、女性にも分泌されている性欲をつかさどるホルモンであるため、閉経後に性欲が増す可能性があります。
また、閉経後は妊娠する可能性が低くなるのでセックスしやすくなり、気軽にセックスできると考えて閉経前よりもセックスで満足感を得られる女性もいます。
更年期・閉経後に性欲が「減退する」女性の原因
更年期・閉経後に性欲が減退するのは女性ホルモンが減少することが原因です。
女性ホルモンが減少したことで膣の潤いが減り、セックスで痛みを感じるようになったりします。また、閉経とともに異性に触られることが不快になり性欲を感じられなくなる人もいるようです。さらに妊娠しなくなることで本能的に性欲が減退し、セックスしたいという気持ちが減少することもあります。
閉経していなくても、閉経にむかってエストラジオールが減少していくと膣内が濡れにくくなります。セックスが痛く面倒くさいものになり、何年もセックスから離れていると、さらに膣内が濡れにくくなってしまうかもしれません。
閉経後の性生活の注意点2つ
閉経後の性生活の注意点は、以下の2つです。
①閉経直後は妊娠する可能性がある
②濡れにくくなるので配慮が必要
閉経後の性生活のポイントは男女ともに配慮することです。これからご紹介する内容に注意することで、閉経後も性生活を楽しめるでしょう。
➀閉経直後は妊娠する可能性がある
閉経直後は妊娠する可能性があります。生理が止まったからといって閉経したとは限りません。自己判断で閉経し排卵が止まったと思っていても、排卵の周期が長くなっている可能性も考えられます。
排卵すると、妊娠する可能性があります。自己判断で閉経を見極めるのは危険なので、完全に閉経したと分かるまで、最低でも生理が止まってから1年間はコンドームを着けるなどの避妊をしておくのがおすすめ。コンドームには避妊だけではなく、性感染症の発症を低下させるメリットもあります。
②濡れにくくなるのでお互いに配慮する
女性ホルモンが減少すると膣が濡れにくくなります。女性の中には膣が濡れにくくなると感じにくくなるため、セックスが面倒に感じる人もいます。
男性は女性が痛みを感じていないか確認し、女性は我慢するのではなく男性に痛いと素直に伝えるなど、お互いに注意するようにしましょう。セックスが痛く感じるようであれば、潤滑ゼリーなどを使って挿入時の痛みをやわらげたり、対策したりすることが大切です。
まとめ
閉経後の女性は必ず性欲が減退するわけではなく、セックスが出来なくなるわけではありません。また、閉経直後は妊娠の可能性もあるので、セックスをするときには避妊する必要があります。
閉経後もセックスを楽しむためには、ホルモンの変化によって体も変化しているので、お互いの配慮が必要です。しかしコミュニケーションがうまくいかないと思うように楽しめず、セックスから遠ざかってしまうこともあります。
閉経後の性生活を楽しみたいときには、女性用性感マッサージの利用もおすすめ。男性セラピストがオイルマッサージなどで、固まった体をほぐしリラックスした状態にしてくれます。プロの性感マッサージを受けていると、閉経前のように膣が濡れて感度が良くなるなどの効果も期待できます。